寄稿Season12⑤
Season 12 ⑤日の当たる通りへ
「離婚後共同親権」の問題が国会で審議入りし、新聞などメディアで大きく取り上げられるようになりました。ジメジメした裏通りでの議論から、日の当たる大通りへと躍り出た感じです。
少し前になりますが、1月31日付の朝日新聞の朝刊は、法制審部会が共同親権を選べるようにする民法改正の要綱案をまとめたことを伝える本記を1面に。さらにサイド記事や解説を2面1ページを使い、大展開しました。異例の扱いに、この問題をかなり注目しているなとの思いを強くしました。
その朝日2面ですが、メインに企画もの「時時刻刻」で「共同親権の導入 探る『子の利益』/親権協議と離婚 分離が可能に/DV発覚なら『単独』に変更も」と大きく展開。その横に大型解説「いちからわかる! 親権とは?」を置き、さらに2本のサイド記事を配しました。
サイド記事は共同親権に賛成、反対と両論が併記されていました。
賛成側は、親子ネット会員の女性の「法改正への期待が心の支えになっている」「息子とまともな会話もできていない。共同親権を持てるようになれば親権の有無で立場に差がなくなり、もっと普通に交流できると思う」という歓迎の声を紹介。「今回のとりまとめで、離婚しても双方が子の養育にきちんと責任を持つ仕組み作りの入り口に入った」と代表のコメントも載せました。
反対側の記事はこうです。
「夫が怖くて隠れて生活している。共同親権になったら安定した生活ができず、『死ね』といわれるのと同じ」「DVの証拠を出せと言われても用意できない。共同親権になるのではないかと思うと、恐怖だ。話が通じない夫と何かを決めることはできない」(離婚調停が続く30代の女性)
さらには「家族法制は国民だれもが関係するもの。慎重な議論を」という声も書かれていますが、法制審部会の2年10カ月、計37回の調査審議は短くはないと思います。
【気弱なジャーナリスト・Masa】
更新 2024-03-25 (月) 06:55:46
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