寄稿S9Give me a break
Give me a break! その九
気弱なジャーナリスト・Masaくんのつぶやき
愛する子どもを連れ去られた別居親は、男女を問わず初めは何が起こったか分からず、神仏に頼ってしまうようです。三重の土建会社シャチョーのHideさんと伊勢神宮を訪れたことがありますが「何度お参りしたか分かりません」と振り返っていました。
妻と係争中の愛知の会社員Toshiさんも全国各地の神社仏閣を巡っているとのこと。伊勢神宮ではなんと、テロの凶弾に倒れた安倍晋三元首相に出会ったそうです。「共同親権、お願いします」と訴えると「そうですね」と応えてくれたそうです。
夫に追い出されて子に会えない東京のMakoさんも、ホテルのロビーでのインタビューが終わると「お参りしてきます」と浅草寺に向かいました。
法務省の動きに危惧した民間法制審議会家族法制部会がまとめた中間試案(5月31日付)にこう書かれています。
「子を連れ去られ、子の監護に関与できなくなった父母の悲哀は深く、数多くの自殺者も生み出しており、この理不尽な制度に対する怨嗟の声が社会に溢れている。自殺にまで至らなくとも、子をある日突然連れ去られ、子と生き別れとなった父母の多くが日々重大な精神的負担を抱えながら生きている。同様の精神的負担は、父母の一方と生き別れになった子にも及ぶ。子の連れ去り及び親子の生き別れは児童虐待であるとの指摘があるように、子の福祉を害するものであることは重大な問題であり、決して見過ごしてはならないものである」
当事者たちが神仏にすがるのも、うなずける気がします。
「バシャ馬弁護士モリトさん」の動画を見ましたが、民間法制審の中間試案を高く評価されています。モリトさんは「まず押さえておいてほしいのは、単独親権にこだわり共同親権の導入は絶対イヤという人は全国民の5・7%しかいない」と力説しています。さらに、この問題を論じる際に、共同親権導入の必要性のほかに「弊害防止の許容性」を示すべきだと訴えています。
民間法制審の中間試案には、さらにこう記されています。
「(法務省法制審の案と比べ)いずれが父母の離婚に伴う養育の規律としてふさわしいかご判断いただいた上で、必要な法制上の措置を講じることを強く要請するところである」
更新 2022-08-08 (月) 06:54:26
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