寄稿Season11⑥
Season 11「親子断絶」考⑥
長野県大鹿村に暮らすライター・宗像充さんから新しい著書「結婚がヤバい~民法改正と共同親権」(A5判111ページ、1300円+税、社会評論社)を送っていただきました。
「こんな法制度を次世代に残しておきたくない、という思いは、成人になろうとする子どものいるぼくも同じだった。事実婚を含めれば3度の結婚を経験したぼくにしても、好きな人と長続きする関係は作れていないし、それは社会制度としての結婚をどうとらえていくのかという面では、繰り返し考える問題だった」
「共同親権運動・国家賠償請求訴訟を進める会」の宗像さんは、子どもと引き離され、現行の法制度で会えなくなっていると国を訴えています。
「相手と不仲になったというだけで、愛する子どもと会えなくなり、子どもを引き離した憎らしい相手から金を搾取され続ける。こんな結婚、ヤバくないかな」
宗像さんは単独親権制度が続いたことについて、次のように書いています。
「天動説が地動説に変わるようなそんなややこしい話、戸籍をもとに法と制度を積み重ねてきた、事務方の法務省の役人がやりたがるわけもない」
「問題点が生じていると気づいてはいても、渦中の栗を拾う勇気は誰にもなかった。というか、法務官僚に現行法のメリットはあっても、法改正のメリットはあまり感じられないのだろう」
さらに、次のように述べています。
「昨今民法改正が話題になるとき、『共同親権の導入』とメディアは議論を提示することが多い。しかし民法改正の歴史を見れば、これは『単独親権の廃止』と表現した方が適切だろう」
「結婚は『家に所属する』こととして一律に規定されることではなくなり、男女(あるいは同性同士)が個人としてパートナー関係を結ぶことに、積極的な意義を持てることになるだろう」
【気弱なジャーナリスト・Masa】
更新 2023-12-19 (火) 06:50:03
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